「データ活用によるグループシナジー創出」を推進するためのガバナンス体制の確立を支援

プラス株式会社 デジタル統括部門 データストラテジー部 様
ポイント
・グループ企業間の「データ活用による価値創造」を推進するためのデータガバナンス
・内製体制の成熟化に向けた社内専門ナレッジの向上
・「安全なデータ共有」と「効率的なデータ活用」を両立できるガバナンス基本ルールの実現
お客様の声
デジタル統括部門 データストラテジー部 吉村 瞭様
当社では、プラスグループ企業間でのデータ共有と活用を推進し、さらに成長を加速するために「全社統一のデータ活用基盤の構築」を進めています。データ活用の円滑な推進に向けて「データガバナンス形成」にも取り組む必要がありました。データガバナンスの知見をお持ちのパートナーを探していた際に、D.Force社から、単に教科書的ではなく当社の実情にあわせて伴走する提案をいただき、信頼できるパートナーと感じたため、協業を依頼しました。

D.Force社に主導いただきながら、当社との議論を経て、全社統一のデータガバナンス規程が完成しました。また、ガバナンス推進の内製化に向けた知識やノウハウを吸収することもできました。私たちからの様々な質問に対して丁寧にお答えいただいたことが大変印象に残っています。D.Force社をパートナーに選定したことで、社内に「データガバナンス推進の礎」を築くことができたと感じています。
「データの力」で、プラスグループの付加価値をさらに高めたい
プラス株式会社は1948年の創業以来、事務用品の卸売からスタートし、文具やオフィス家具のメーカーとして、また、新たな仕組みを創り出した流通業として、商習慣や事業領域にこだわらない柔軟な発想と創造性で、時代に応じて独自のビジネスを展開しています。国内外に拡がるグループ企業は47社、各事業領域でグループ各社が連携しながら新しい価値を追求し続けています。
そして、プラスグループ企業間でのデータ共有と活用を推し進めることで、さらなる成長の加速を目指しています。

データ活用による価値創造の推進に欠かせない「データガバナンス」に着手
プラスグループ企業間でのデータ活用によってさらなる価値を創造する、というミッションを担うデータストラテジー部では、グループ企業のデータを統合して活用できる基盤「データ分析基盤」を最新のテクノロジーで構築することを決断しました。そして、まずは、基盤構築に先立って必要となる「安全なデータ共有と活用ができるデータガバナンス体制の確立」の取り組みに着手しました。
データガバナンスは重要な取り組みであるものの、社内に専門的な知見が十分にはなかったため、D.Forceに支援を依頼しました。D.Forceに期待していたことは、「今後のデータガバナンスの成熟化を自走することにつながる知識を獲得しながらデータガバナンスの基本規程を作ること」。データガバナンスの内容は、「データ活用初期」にフィットしたものである必要がありました。
本事例では、プラス株式会社様のデータ活用基盤構築の取り組みと、D.Forceが行った支援について紹介します。
「安全なデータ共有」と「スピーディで効率的なデータ活用」を両立できるガバナンス
グループ内でデータを安心して活用するには、安全性が担保されたデータ共有の仕組みと統制が不可欠です。しかしながら、安全性だけを重視すると、利用者にとって使いにくく、また、管理者の手間も増える「非効率なデータ活用環境」になってしまう恐れがあります。これではデータ活用のスピードや効率が犠牲になり、本末転倒です。いかにスピーディーにデータ活用を始められ、且つ、安全性も確保された仕組みを作るかがデータストラテジー部にとってのデータガバナンスの課題でした。

そこで、データストラテジー部では、データガバナンスの効果的・効率的な実行をサポートするクラウドサービスの利用を想定したデータガバナンス基本規程を作成することで、この課題を解決できると考えました。
クラウド領域におけるイノベーションによって、これまでよりも効率よく、安全性管理や運用自動化ができるようになっています。ユーザの利用や下流の運用までを考慮したデータガバナンスにすることで、低コストで安全が保たれる、且つ、活用に集中できるデータ活用基盤を実現しやすくなりました。
目指すは、グループ内の社員が自らデータ分析に取り組む「データの民主化」
グループで共有できるデータ基盤は、データプラットフォームとビジネスインテリジェンスを中心に構成されます。目指すは、グループ内の社員が自らデータ分析に取り組む「データの民主化」。
そのために、データストラテジー部ではデータ基盤の構築やデータガバナンス基本規程作成だけに留まらず、社内データ分析プロジェクトの支援や、セルフサービスツールの利用促進などの「データの民主化」や「データドリブンな意思決定」の文化醸成につながるさまざまな支援を行っていきます。
D.Forceが安全かつ効率的なデータガバナンスの策定を伴走支援
ここからは、プラス様の課題解決のための取り組みにおいて、D.Forceが具体的に行っている支援の内容について紹介します。
D.Forceは、プラス様の「データガバナンス体制の確立」を伴走支援しました。データガバナンスを主体的に担うのはデータストラテジー部。D.Forceは、データストラテジー部のデータガバナンス基本規程策定をリードしながら、各工程に必要な知見の取得についても支援しました。
1)最適なデータガバナンス案と判断に必要な知見の提示で、腹落ちした意思決定に
データガバナンスのフレームワーク、ポリシーを的確に定義するためには、データマネジメント全般の知見に加えて、最新のデータ基盤技術やその運用スタイルに関する知識、経験が不可欠です。
データガバナンスの組織構築から運用管理までの一貫した経験と、幅広いデータ基盤技術の知識を持つD.Forceのコンサルタントが、プラス様にフィットすると考えられるデータガバナンス案を、技術トレンドに関する情報とともに提示。理解を深め、判断をしやすくするための知識を得ていただき、顧客にとって納得できる内容に仕上がりました。
顧客側に「提案の良し悪し」を理解するために必要な知識が不足する場合、「よくわからなかったけど、とりあえずコンサルタントの提案を取り入れた」という意思決定になりがちですが、『必要な知見の補完』も含めて支援を行うことで、腹落ちしない意思決定に至る事態を回避し、将来データガバナンスの統制を担う側と統制される側との間にハレーションが起きるリスクを低減できます。

D.Forceでは、「教科書的に正しいデータガバナンス」を推奨するのではなく、「お客様の利益」の追求を徹底しています。そのため、知識習得のお手伝いに加え、基盤構築やDBREサービスで培った現場感覚やビジネス視点でのコスト効率も加味した「お客様の事業目的に最もフィットする助言」を行っています。これら取り組みの結果、データを安全に活用できるセキュリティを保ちながら、運用でのデータガバナンスを低コストに実行できるよう整備されたデータガバナンス基本規程を作ることができました。
2)データガバナンスロードマップ計画は、知見向上したプラス様自らで完成
データガバナンスは小さく始めて成熟度を高めていく戦略的な取り組みです。データ基盤の充実やデータの民主化の進展に合わせて、次に発生する課題を想定したロードマップを用意する必要があります。
D.Forceでは、プラス様が取り組むデータマネジメント業務で発生しやすい課題について、豊富な経験を元にした助言や事例情報を示して、成熟度目標の設定とロードマップ化を支援しました。
前出のデータガバナンス基本規程策定の工程で、プラス様の知見が高まったことで、データガバナンスロードマップは自走して作成いただいたアウトプットにD.Forceがレビューをするだけで完成させることができました。
データ活用による価値創造にチャレンジし続けるプラス様をサポートしました
プラス様における異なる事業部門やグループ企業間でのデータ共有による価値創造は始まったばかりです。これから多くの成果をあげていくにつれ、データマネジメントのさらなる成熟化、深化が求められます。
D.Forceでは、プラス様がより効率的にスピーディにデータ活用による成果を生み出し続けられるよう、データガバナンス、および、データベースの専門家ならでは力を発揮し、成長を支えるべく支援しました。